オクスタットの刻印ができました♪

彫金の道具があれば自分でチャレンジできるので、制作過程を紹介したいと思います。

刻印の専門家がどの様にして作っているのかはまだ見たことがないのですが、手彫りをしている職人さんはなかなか簡単にはみつからないのではないでしょうか。

刻印の土台となるのは鋼(鉄を主成分とする合金)。

まず赤くなるまで熱し、自然に冷まします。こうすることで、鋼にヤスリをかけたりモチーフを彫ったりすることが可能になります。

次に、大きめの目の荒いヤスリで必要なサイズの刻印面ができるように4つの側面を平らに削ります木万力でしっかりと鋼を挟んで安定させた上で作業するのがポイント。できた面を平らにして、紙やすりで滑らかにします。 

図案を見ながら大まかなモチーフをヤスリ(小さめの三角を使用)や糸のこを使って作っていきます。図案を慎重に分析するのもとっても大切。

三角やすり、糸のこ(やすりの様に使います)、ナイフタガネを用いてさらに細部まで図案を具体化していきます。側面も刻印面のモチーフに沿って彫り込みます。

側面の金属が刻印モチーフに関係なく残っていると、刻印を打ったときにモチーフの周りにモヤモヤが出てしまうので、意外に大切。下の写真はまだ側面に金属が残りすぎています。

尚、タガネで鋼を彫るとすぐに刃先がほころびてしまうので、こまめに研がなくてはいけません。ルーペを使ってマメに作業進行状況をチェックするのも大切です。両手が自由になる頭にはめるタイプのルーペがあっても便利ですよ。(びっくりするようなルックスになりますが 笑)

満足のいく仕上がりになったら、「焼き入れ」をします。 焼き入れとは、鋼を赤くなるまで熱し、水につけて急激に冷やすことで硬化させることです。

焼き入れで真っ黒になった表面を紙やすりで磨き、白い金属色が見えるように。こうすることで、この後の「焼き戻し」の段階で鋼の色がよく見えるようになります。

さて次は焼き戻し。焼き戻しとは、焼入れで硬化した鋼をさらに熱して水につけて冷ます作業です。

焼き入れ後の硬い鋼は、その硬さゆえに割れたりひびがいったりしやすいので、硬さを残しつつ、もうちょっと粘りを出すのがこの焼き戻し、というわけです。

下の写真は焼き戻しの場面です。刻印モチーフの反対側の端を熱します。

左の写真の鋼を掴んだピンセットのすぐ左側に右側から順に青・赤黒・黄とラインができているのが分かるでしょうか。鋼の温度によって色が違って見えるのです。

この三色が鋼が熱せられるにつれて左へと進んでいきます。黄色の部分が刻印に触るか触らないかぐらいのところで火を止め、水につけて急冷します。


といった具合に刻印ができるのです。打ってみるとこんな感じ。オトシゴの大きさは3mmです。刻印にしてはやや大きめ。